各分野の解説・Q&A
・漢字
「書」といったら漢字を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?
題材が漢文や漢語(中国語)で、楷書以外の書体だと
一般の方は読めないことが殆どだと思います。
漢字の中でも色々あり、
画像のように沢山の字を書くものを「他字数」、
一〜三文字程度の字の作品を「少字数」と言ったりします。
「漢字」は大きく分けて5つの書体があり、
篆書、隷書、楷書、行書、草書
同じ言葉を書いていても書体が変わればガラッと雰囲気が変わります。
・仮名
題材が和歌や俳句(日本語)で、現代では使われない文字が多用されており
一般の方が読めないことが殆どだと思います。
写真の高野切のような細字作品は紙も見どころの一つで、
全ジャンルの中で一番華やかな紙を使うことが多いです。
仮名は元々机上芸術でしたが、近代に展覧会活動が盛んになったことにより
壁面に展開する作品が出てきました。
・調和体
別名「近代詩文」「漢字かな交じり書」とも言われる
一般の方が読めることを前提として生まれた分野です。
近代になってから成立し、他のどのジャンルよりも歴史が浅いです。
読みやすい=親しみやすい、となりがちですが
読みやすい=書きやすいではないのです。
実は上級者向けのジャンルです。
※有椿書会では基礎が身についた方にのみ指導しております。
・篆刻
石材に印刀で刻したものを押印します。
刻す題材は漢語や人の名前であることが多いです。
漢語を刻したものはそのまま作品として発表されたり、
漢字等の作品の中に押したりしますし
人名を刻したものは「落款印」として作品の最後に押印します。
※「人名を刻す」といってもいわゆる「印鑑」とは別物なのでご注意くださいね!
物凄く古い書体なども取り扱いますし、
多分どのジャンルよりも字典が数多く必要なのではないでしょうか。
作品完成に至るまでの工程の多さも特徴の一つと言えると思います。
「印刀」を使い石材を加工するので
工作のような作業がお好きな方は向いていると思います。
・実用(の)書
主に「手紙」、「祝儀袋」、「芳名帳」等の生活の場で書かれるもので
第一に美しさと読みやすさが要求されます。
子供が習う「教育書道=お習字」とは違った
洗練された美しさが必要です。
漢字と仮名を調和させるという特性がありますので
実は結構難しいです。
・硬筆
実用よりももっと身近な、普段の文字に密接に関係があります。
因みに、筆とペンは扱いが異なるため
毛筆が上手いからといって硬筆も上手いとは限りません。
また、実用と同じく、子供が習う
「教育書道=お習字」とは違った洗練された美しさが求められます。
Q&A
Q.資格を取りたいのですが、可能ですか?
A.段や級、師範資格の取得が可能ですし、毛筆検定や硬筆検定の勉強も可能です。
履歴書に書けるような資格に限ると、「毛筆検定」と「硬筆検定」の2種類になります。
(いわゆる段、級や師範資格は公的な資格ではないため、履歴書には書けません)
毛筆、硬筆検定の資格取得の勉強は可能ですが、これらの資格取得ができても即開業できる訳ではないのでご注意ください。
Q.現在○歳なのですが、これから始めても大丈夫ですか?
A.何歳から始めても大丈夫です!書に年齢制限はありません。
過去に「80代、未経験」という方が入会されたことがありますがきちんと上達されましたよ。
Q.私でも上手くなるでしょうか?
A.上手くなるかどうかは「続けることができるか」
「指導されたことに対して聞く耳を持つことができるか」にかかっています。
指導者から指摘されたことを全て、即座に直せる方は滅多にいらっしゃいません。
つまり、上達には時間がかかるということです。
そこで焦れずにコツコツ練習できる方は間違いなく上達されます。
Q.書を独学で勉強するのと、人に教わるのとではどう違うのですか?
A.人に教わる場合、やっていいこととやってはいけないこと(主に誤字)の境界線を教えて貰えること、
その方に合った効率のよい勉強の仕方、練習の仕方を教えて貰えることが大きな違いだと思います。
書において独学が不可能とまでは申しませんが、
本やネットで調べても出てこない情報は沢山ありますし
どこまでが判読可能で、どこからが誤字になるのか、
といった判断を自分一人でするのはかなり難しいと思います。
こういったことを指導して貰う価値を感じない方は
独学でよいのではないでしょうか。
Q.才能って必要ですか?
A.「才能=センス」と定義するならば、筆を持った後でも磨くことが出来ます。
生まれながらの鋭い感性がなければ上達しない、なんてことは無いです。
但し、「好き」は必須の才能だと思います。